ひまつぶし

  • DATE : 2008.10.14
  • CATEGORY : column

あのーちょうど一年前にですね、この道を通った夜の事なんですけど。いや、なんかもう昨日の事のようにね、こう、はっきりと思い出すんですよね。

あのー、かなり雪が降ってたんですけど、そのせいで、車がものすごい渋滞してたんですよ。まあ、車がって言うか道がね、ものすごい渋滞してた。で、もう、なんかどこまでも、こうテールランプが長く続いてて、それがきれかったんですよ、ほんとに。あの、赤いテールランプが。

で、きれいなぁとか思いながらふと助手席見たら、美佳が思いっきり寝てたんですよね、俺運転してるのに。まあ、まだ美佳16歳とかだったから運転できないし別にいいんですけど。なんかねぇ、あるじゃないですか。しかもなんかちょっと笑ってんの、ニヤついてんの、寝てんのに。正直、なんか怖かった。完全に笑ってたからね、うふふっとか言って。

で、なんかもう気持ち悪いし、ゆすって起こしたら、思いっきり睨まれて舌打ちされた。ええぇ~。もう、ジョージショックですよ。チューイングボンですよ。しかも、手を握り返してきて、何を言うかと思ったら「愛が欲しい」。どういうことだよ。もう、寝てていいよ。

何でもないような事が 幸せだったと思う
なんでもない夜の事 二度とは戻れない夜


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